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《おそ松さん》クズでニートな君が好き(R18)

第12章 超洗剤クリスマス【チョロ松ルート】


チョロ松くんがゴソゴソとポケットを探り、私の右手を握った。


何をしてるんだろうと目をやり、私は声を上げた。


「チョロ松くん、これ……! どうしたの!?」


いつの間にか右手の薬指に付けられていたのは、可愛らしい指輪。


金色の上品な細身のアームに中央には小ぶりのダイヤの石、サイドに小さなピンクダイヤが添えられている。


「そんなに高いものじゃないけど……」
チョロ松くんが恥ずかしそうに微笑む。


「え、だって……これダイヤでしょ!? いいの!?」


「実は内緒でバイトしたんだ。またいつかもっとちゃんとした大きな石のを買うから、それまで左手は空けておいて」
優しく私の頭を撫でる。


「チョロ松くん……ありがとう……すごく嬉しい……」


チョロ松くんがバイトをする。それが彼にとって、どれだけ大変なことかよく分かっている。私のために……。目頭が熱くなった。


「気に入ってくれた?」


「うん、とっても! 大切にするね!」


「よかったぁ。バイト頑張った甲斐があったよ」


目尻を下げてニコニコと優しく笑う。チョロ松くんのその笑顔を見てるだけで気持ちが暖かくなる。


「そろそろ行く……? 雪も強くなってきたし……」
白い息を吐きながら言うと、チョロ松くんも頷いた。


「実は、赤塚ホテルのレストラン予約してあるんだ」


「ええっ!? あそこ高級ホテルだよね!?」


「今日は特別な日だからね。大丈夫だよ。あと……その……泊まるかどうか分からなかったけど、一応、部屋も取ってあるんだ……普通の部屋なんだけど。あ、でも、夜景のきれいな部屋をお願いしておいたから」


「チョロ松くん……」


チョロ松くんが私に手を差し出す。
「行こう?」


私はチョロ松くんの手を握った。


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