第11章 超洗剤クリスマス【分岐あり・チョロ松&逆ハー】
その時。
「「「「「ちょっと待ったああぁ!」」」」」
叫び声が響き、目の前に5人の男が飛び出して来た。
「え? だ、だれ!? あれ? チョロ松くんが6人も……!?」
私は驚いてチョロ松くんと現れた5人を見比べる。
チョロ松くんと同じように、5人の体も真っ白で顔には『シコ』と書かれていた。
「お前ら何だよ! 邪魔すんなっ!」
私の横のチョロ松くんが怒ったように叫ぶ。
目の前のチョロ松くんAがヘヘへと鼻の下を擦った。
「チョロ松ばっかり愛菜ちゃんとデートしてずるいよぉ! というわけで、今日は俺ら兄弟もチョロ松になりましたぁ〜」
「はあ? 何言ってんだよ。バカじゃないの?」
チョロ松くんが呆れたように息を吐く。
「フッ、あながちバカにもできないぞ? なにせ、オレたちはみんな愛菜ちゃんの大好きなチョロ松なんだから、な……。オレたちはチョロ松、チョロ松はオレ!」
チョロ松くんBがカッコつけながら高らかに宣言した。
「そう、おれたちみんな揃ってクズでゴミなチョロ松……ヒヒヒッ」
「ブーンッ! チョロ松でっす! ぼくらだって愛菜ちゃんとデートしたいっす!」
「ふふっ! 今日はボクもチョロ松だよっ? 愛菜ちゃん、その服かわいいね〜どこで買ったの?」
チョロ松くんC、D、Eも喋り出す。
私は困惑して6人を見つめた。
こんなこと言ったらアレだけど……正直みんな同じに見える……。