第10章 お持ち帰りの長い夜【一松】
もう一度息を吐くと、おれは思い切って律動を開始した。
「っ……あっ……!」
途端に彼女の顔が歪む。
この顔が見たかったんだ。童貞だからって、女に余裕ある顔なんかさせたくない。思い切りよがらせたい……。
ベッドに手をつき、腰を必死に突き入れる。膣壁のヒダがおれのものに絡みつき、水音が響いた。
「ぐぅっ……!」
徐々に腰を速めて、無我夢中で突く。
くそっ、まだイクな……! イッちゃだめだ……!
「あっ……一松くんっ……あぁんっ! ちょっと、落ち着いてっ……一松くんっ……」
涙目になりながら、シーツを握る愛菜ちゃん。
「だめだっ! 落ち着いたりなんかしたら、出ちゃうだろっ……!」
もう進むしかない。
おれは愛菜ちゃんの両足首を掴んで左右に大きく開かせると、ぐりっと腰を押しつけた。
「ひゃあああぁんっ!」
彼女が甲高い悲鳴を上げる。
奥までしっかりと入ったおれのものを熱い蜜壷が締めつけた。
「ぅあっ! ヤバイっ……」
おれは腰を叩きつける。何度も往復する欲の塊。急激に昇り始める快感の山。
もう、イク……。
「あっ……一松くんっ! だめっ! 一松くんっ! ぁあ! ああぁっ! ああぁあぁあああーー!!」
愛菜ちゃんが身体を弓なりに反らせた瞬間、おれは限界を迎え、引き抜いて射精した。
「ぅうっ……」
一人でやる時よりも長く続く射精。
震えながら、彼女の太腿に最後まで出し切ると、おれは力尽きて倒れ込んだ。
これでもう童貞じゃなくなった……。
息を切らしながらまた起き上がり、愛菜ちゃんの太腿をティッシュで拭き取ってやる。
すげぇ……今までこんなに大量に出たことあったか……?