第9章 かんじて♡サマー仮面【カラ松】
「そんなことよりハニー! もう時間がない。ブラザーたちに見つからない場所を探そう!」
「うん、そうだね。カラ松くんと早く二人きりになりたいな……」
愛菜ちゃんが顔を赤らめ、モジモジする。
オー……サマーヴィーナス……可愛いすぎる……。
オレは股間が熱くなるのを感じ、そっと両手で隠した。
午後のビーチは、ちらほら帰り支度を始める人もいるが、やはりまだまだ賑わっている。思い思いに夏を楽しむ人々を眺めながら、オレたちは歩き出した。
「それにしても、おそ松くんたちも高校の時から全然変わってないね〜」
愛菜ちゃんが呑気にブラザーたちの話をする。
「ハニー、そのことなんだが……彼氏が33回も流刑にされてるのに、なぜブラザーたちに文句を言わないんだ?」
愛菜ちゃんは、う〜んと考え込んだ。
「でも、こういうのって兄弟の問題だから、外部の人間は口を挟まないほうがいいだろうなと思って……」
いや、むしろ挟んでくれ。頼む、ハニー。毎回泳いで戻ってくるのは大変なんだ……。
オレたちは落ち着ける場所を探しながら、人混みを縫って歩く。