第8章 おねがい♡サマー仮面【カラ松】
「もちろんだ。来年だけじゃなく、この先もずっと、な……」
「本当に?」
「ああ」
私は顔を上げ、サマー仮面を見た。
「でも、私、今より年を取っておばさんになったら、水着が似合わなくなるかも。それでもいいの?」
サマー仮面がフッと笑う。
「ノープロブレムだ。その時はオレもおじさんになってるからな」
「じゃあ、私がおばあちゃんになったらどうするの?」
サマー仮面は優しく私の頭を撫でた。
「その時は一緒に海を眺めたりして、二人でのんびり過ごすんじゃないか?」
年を取った二人が仲良く並んで砂浜に座る光景が頭に浮かんだ。
「そっか……それも悪くないね」
「ああ、悪くないだろう?」
うん、悪くない。
私は、もう一度サマー仮面の首元に顔を埋めた。サマー仮面も回した腕にまた力を込める。海から吹いてくる涼しい風が抱き合う体に心地いい。
「……そういえば、カラ松くん、さっきは日焼け止めを塗るだけで大泣きしたのに、今は平気なの?」
ふと気になって尋ねてみる。
「いや、平気じゃないな……。射(ピー)しそうだ」
私は黙り込んだ。