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《おそ松さん》クズでニートな君が好き(R18)

第8章 おねがい♡サマー仮面【カラ松】


付いて来ないでよ。優しくされたくない。 


私はカラ松くんの手を振りほどくと、砂浜に続く石段を一気に駆け下りた。


砂の付いたサンダルがずるりと滑り、足を踏み外す。


「あっ……」


しまったと思う間もなく、体はバランスを崩し、視界がぐるりと反転した。



落ちる――。






瞬間、後ろから強く腰を引っ張られる。気づくと私はカラ松くんにそのまま抱きすくめられていた。


「よかった……」
耳のすぐ後ろからホッとしたような声。


「カラ松くん、離してよ……」
私はカラ松くんの腕から抜け出そうともがいた。後ろから回された腕にさらに力が入る。


「ハニー、急にどうしたんだ……」
優しく甘い声が耳をくすぐった。


「どうもしてないよ……帰ろうと思っただけ……」


「オレとお揃いがそんなに嫌か?」


「…………」


カラ松くんが私の肩を掴み、無理矢理振り向かせる。私はサマー仮面と向かい合った。


「オレはハニーとお揃いのものが欲しいんだがな……」
言いながら、サマー仮面は私の背中に手を回し、優しく抱き寄せる。


サマー仮面の厚い胸板に私の胸が押し付けられた。汗と海水で濡れた体。直接触れ合う肌からはサマー仮面の心臓の鼓動が伝わってくる。


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