戦国源氏物語-イケメン戦国と源氏物語の融合-〈改訂中〉
第13章 葵の巻―光秀中将-<R18>
初めてお顔を合わせてから数年、さすがに男と女の年齢になり、光秀様と私の間にお閨の事も有るようになったわ。
光秀様は私が正妻だから、お気遣いくださり、抱いてくださるのがわかる。
だって、お閨ではどうして良いかわからないんですもの。
乳母からは『光る君のおっしゃる通りにすれば良いんです』としか言われなかったわ。
でも光秀様からは『おまえが触れられて、好きなところは、どこだ?』と聞かれ、答えられる訳ないでしょう?
だから私はいつも無言。
触れられて気持ちが良くなるところはあるけれど、どうすれば良いの?
私はいつも困惑するけれど、光秀様にそれは通じない。
『我が妻はお閨の事も興味がないらしい、と光の君様はおっしゃってるんだそうだ』
そう、配下の者が、光秀様のお考えを代弁なさっているのを聞いた時は、恥ずかしくてもうお目にかかれないと思ったわ。
どうしてこんな情けない想いをしなくてはならないの?
雨が降る。私の冷たい心のよう…
こんな天候でも光秀様はお越しくださって、嬉しくて心がそわそわ浮き立つのがわかる。
でも光秀様は私への挨拶は文を寄越しただけで、兄の許へお出でになってしまわれた。