戦国源氏物語-イケメン戦国と源氏物語の融合-〈改訂中〉
第49章 天女と淫靡な愛をする ―信玄源氏&女三ノ宮―<R18>
信玄が席に表れると、一斉にその艶麗な姿にため息のような声が聞こえ、ざわついていた中がしんと静まり、信玄がさらりと挨拶をし宴が始まると、途端ににぎやかさを取り戻す。
宴の主催は正室である舞だが、宴自体には出席せず、宴の采配を惟光に任せ、自分は北の対でほのかに聞こえる宴の様子を耳にしていた。
「こういう時、女人じゃなければと思うわ」
肩をすくめて女房に言うと、女房は小さく笑って舞に言う。
「宮様が殿方でしたら、今頃は父帝様のお跡つぎとして、もっと窮屈な生活をなさっていらしたと思いますよ」
「言われてみればそうねぇ…次の帝は藤壺中宮様のおこさまでしたっけ」
「さようでございます」
「きっと帝位につくために、お勉強の日々なのでしょうね」
舞はゆっくり立ち上がると薄暗い帳台の中へ戻る。
「信玄様のお越しになるのはまだ後でしょうし、少し休みます」
「かしこまりました」
そして舞は信玄との夜の為に横になり、女房が脱いだ衣装を掛けた。
「…ん…」
何だか触れられている感じがする…
信玄様の宴が終わったのかしら、とぼんやり考えているところを、また手らしきものがからだを這い、舞は半分眠りの中で問う。
「…信玄様…宴は終わられましたの…?」