戦国源氏物語-イケメン戦国と源氏物語の融合-〈改訂中〉
第39章 友 ―秀吉少将&光秀中将―
秀吉に囲まれたままの光秀は片頬に笑みを浮かべ、それを見て秀吉はけげんな顔をする。
「…秀吉」
「?…なっ!」
光秀は囲まれたまま左手を逆手状態にして秀吉の右手を押さえて動けなくさせ、同時に右手で秀吉の唇をなぞる。
「良い感触の唇だな、秀吉」
色気のある低音で、秀吉の耳元で囁く。
「あ、おい、こら!」
秀吉の背中が、ぞくりとした感触で皮膚を粟立てる。
「いったい何をする…!」
からだを捩る秀吉。
「さぁ、どうするかな」
あくまで妖艶に微笑む光秀に、秀吉は囚われる。
しかし秀吉は離れようともがき、もがいて光秀の足にぶつかり、二人はもつれ倒れる。
「いかがなさいました?」
女房がその音を聞きつけて、様子を見に来る。
「!」
「…ま…まぁぁ…あの…失礼いたしました」
女房は真っ赤になって慌てて去る。