戦国源氏物語-イケメン戦国と源氏物語の融合-〈改訂中〉
第37章 浮舟の巻―信長ノ宮と秀吉ノ君-<R18>
信長に襲われそうになった事を乳母から知った娘の母は、牛車を用意して娘を迎えにき、ようやく落ち着いた二条の生活から離れる事になる。
次に娘が移った先は、娘の母が方違え先としてこっそり用意している、まだ建てている途中の小さな邸だった。
「ごめんなさいね。家は貴女の妹が結婚して大騒ぎなのよ。まだ出来上がっていないここに貴女を一人で置いていくのは忍びないけれど、しばらく我慢してちょうだい」
母は、結婚したばかりの別な娘が気になって、娘と乳母をそこに置いて帰っていく。
娘は自分の境遇を情けなく思うが、どうしようもなく出来上がっていないその邸で日々を過ごす事になる。
そして、秀吉がその邸を見付け、ひっそりと訪れ娘を自分のものにする。
「とうとう見付けた」
母屋の奥へ秀吉は進み、娘の前に姿を見せると、女房たちは灯りを消して娘の側から去る。
秀吉は娘に言う。
「以前、おまえの姿を思わぬところで見てしまって、それからというもの恋しくてならなかった…」
そっと娘を抱き締める秀吉の内心には、亡くなった大君が思い起こされ、秀吉を拒否し続けた大君は今こうして別な娘の姿に宿り、秀吉のものになるため存在していると錯覚を起こした。
秀吉の手は娘の下袴をほどき、さすればたやすく娘の衣装は脱げる。
秀吉は娘の柔らかな乳房に触れゆっくりと揉みしだくと、娘の口から甘いため息が漏れた。
横たわった娘の長い黒髪がからだを動かすとともにうねり、そのたびに娘の焚きしめる香が秀吉の香りと混ざり合い、複雑な香りがたちのぼる。