戦国源氏物語-イケメン戦国と源氏物語の融合-〈改訂中〉
第35章 とりかえばやものがたり ― 番外編 ―<R18>
幸村右大将は吉野の宮の姉姫を、正室として邸を建てて迎えた。
また右大臣の四の君は信玄と一時付き合いがあったが、今は幸村が夫として右大臣家に通い、四の君を愛するようになっていた。
幸村は吉野の宮の妹姫も姉姫と一緒に迎えており、信玄を妹姫の夫として迎えた。
信玄は若々しく美しい妹姫と大切にもてなされる幸村の邸が気に入り、妹姫のところに通いどおしだった。
こうして幸村と舞は本来の性へ戻り、全ては解決し、それぞれめでたい事が起きる。
右大臣の四の君が幸村の子を出産、舞が帝の皇子を出産。
帝には皇子がいらっしゃらない為、今回産まれた皇子が次の帝になるという事だ。
東宮は体調が悪く、父の許へ戻って出家し、この事で体調を落ち着かせていく。
幸村も信玄も位を上げ、舞も女御から中宮へ位をあげる。
右大臣の四の君や舞、二人の女人はたくさんの子を産み、やがて東宮となった皇子に四の君の産んだ姫が女御として入内する事になる。
いつか年を経て、左大臣は出家して職を退き、右大臣が太政大臣、幸村が左大臣、信玄が右大臣とそれぞれ官位をのぼらせる。
「幸村、私たちがこういう風に本来の姿に戻れるなんて思わなかったわね」
中宮となった舞が、幸村左大臣に二人でいる時に話し掛ける。
「ああ、自分でも本当に驚いたよ。でも『おとこ』に戻った頃は楽しかった。自分が源氏物語の光源氏になったつもりで、いろんな女人に声を掛けまくったからね」
「その下地を作っておいたのは私だけどね。ともあれ私はこうして女人として最高の地位に昇り、幸村もそのうち一番官位を昇らせる事になるし、私たちは運が悪いどころかとても良い運を持っていたのかもしれないわね」
<とりかえばや 終>