戦国源氏物語-イケメン戦国と源氏物語の融合-〈改訂中〉
第5章 花散里の巻―三成中将-<改訂>
三成中将様がおっしゃると、言葉すら甘く感じられる約束。
何故こんなにこころがざわめくの?
三成中将様の香が残り香としてくゆる。
この薫衣香(くのえこう)は苛葉(かよう)?
それは、私の胸騒ぎを更に膨らませる。
このもの狂おしく騒がしい、今迄感じた事のないときめきは何…?
―ふわふわと心が舞う。
―全てのものが愛おしく思える。
―三成中将様の事を想うと…胸が騒ぐ。
―この胸苦しさはなに?
―こんなきもち、初めて。
自分に沸き上がるときめきがなんだかわからず、姉様に相談させていただいた。
「まぁ舞姫、それは恋ではなくて?」
「こ、い…?」
「そうですよ。貴女は三成中将様に恋をしてらっしゃるのね」
姉様は穏やかな優しい笑みをくださった。
この甘いふんわかしたきもちが恋なの…?