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戦国源氏物語-イケメン戦国と源氏物語の融合-〈改訂中〉

第33章 八ノ宮中君の巻―家康ノ宮と三成ノ君-<R18>


翌朝、いよいよ宇治を離れ、都へ出立すると、すぐ気が付いたわ。

とても道は悪く、そんな中、三成様や家康様は来てくださったのだと。

「おねえさま、お二人はこんな道の悪い中、私たちのためにお越しくださったのですね」

「そうね、私も初めて知りました」

二人でそんな会話をしながら、牛車はゆるゆると都へ進み、私たちの住まう事になる邸へ到着し、牛車から降りてお部屋へ女房によって案内される。

一緒に住んでいるからすぐお会いする事は出来るけれど、おねえさまは西側、私は東側でこれから生活の場が分かれるの。

おねえさまには三成様、私には家康様、と通われる殿方がそれぞれいらっしゃるから。

三成様は一緒に来てくださり、このままおねえさまとご一緒なさるでしょうから、私はおねえさまと離れて用意されたお部屋へ進む。

家康様が来てくださる事を思うと、宇治で初めてお会いした時を思い出して、からだの奥が熱くなってくるわ。

早く家康様にお会いして、このからだの熱を奪って欲しい、そんな思いに捉われる。

これから自分の住まいとなる部屋に座り、一息ついたところでふと耳にした小さな甘い声。

「…あん…」

おねえさまと三成様…よね?

ずいぶんお近くにいらっしゃるようで、切れ切れに聞こえてくる声に、私はそっと座っていた場所からいざり、同じ部屋の端へ移動すると、その声は聞こえなくなった。

おねえさまたちの様子を想像して、つい、私の顔は赤くなる。

嫌だわ、はしたない、人のお閨の事を想像するなんて。
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