戦国源氏物語-イケメン戦国と源氏物語の融合-〈改訂中〉
第27章 六条御息所の巻―蘭丸中将-<R18>
「まぁ、何をおっしゃいます、あちらこちらの花を手折っていらっしゃるのは蘭丸様でしょう?」
真白の君は檜扇を開くと艶然に微笑む。
その笑顔は美しく、氷の襲の衣装の中でふわりと一輪の花が開いたような錯覚に陥る。
「存じてますのよ?こちらの中将の君にもお手を出されていらっしゃる事」
真白の君の言葉に、蘭丸中将はぽかんと一瞬し、すぐにっこりしながら言った。
「え…そうなの…なんだ。じゃあ隠す必要なかったんだね」
「は…?」
反対に言葉を失った真白の君。
「こういうのって黙っていなきゃいけないと思ってたんだけど、言っていいならじゃあ言うよ。こちらにおいては、俺は真白の君のほかに、中将の君も抱いてるけど、でも貴女達のいないときに御息所様も抱いてるんだよ?」
「は…?」
後ろから蘭丸中将は真白の君を抱いて、衣装の上からからだを撫でながら言う。
「俺、年上の女人が好きなんだ。真白の君も中将の君も上でしょ?抱いてても抱かれている感じがするのがすごく良いよ。それに御息所様。締め付けがすごくて、あのからだを今、誰にも相手をさせないなんて勿体ないよね。俺が毎日相手したいくらいだ」
「蘭丸…中将…様…?」
呆気に取られた真白の君は、自分が誘って御息所への注意を逸らすつもりが、蘭丸中将の年上好きという性癖を知って、反対に自らが蘭丸中将の罠にかかりつつあった。