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戦国源氏物語-イケメン戦国と源氏物語の融合-〈改訂中〉

第27章 六条御息所の巻―蘭丸中将-<R18>


そのかたは、もともと東宮の妃として入内され、将来中宮そして皇后になると言われていたかただった。

しかし、東宮が早逝された為、東宮との間に生まれた姫と共に、実家の六条へ戻り、それから当代第一の教養を持つ女人として、若い貴族達の間から憧れ、あがめられる存在として君臨されていた。

六条御息所、そう、皆は呼んでいらっしゃる。

そんな素晴らしい女人に、俺が興味を持つのは当然だよね?

俺も若い貴族の一人として、その女人とお近づきになりたくて歌を贈ったんだ。

そうしたらどうしたと思う?

その歌、何と添削されて返ってきたんだ。

ここは駄目だからこうすると良い、こっちは良いって、さ。

自分では上手い具合に出来た歌だと思っていたから、添削を見た時は驚いたよ。

でも、その添削された字の美しさに、俺は見惚れた。

こんな美しい字を書く女人、そして添削された歌も確かに言われる通りにすると心情がより一層表されて、女人に心を惹きつけるような良い歌になっていたものだから、俺はそんな素晴らしい女人にますます会いたくなったんだ。

そして俺は六条へ牛車を向かわせる。

六条では俺の他に、大勢の若い貴族が集まっていて、優雅に管弦の催しをしていた。
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