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戦国源氏物語-イケメン戦国と源氏物語の融合-〈改訂中〉

第23章 女三ノ宮の巻―信玄中将-<R18>


『よし、他の若いおとこと浮気するか…誰にしようかな。
でもなぁ、ここに来るおとこって、弱々しそうな貴族のおとこばかりなんだよねぇ』

内親王である故、ほとんど人と接する事の無い育ちであり、知っている他人も数える程だが、女房達から聞いたおとこの名前を思い出す。

『信玄様の息子の夕霧様…若いけれど真面目で堅物って聞いてるから難しそうだな。
蛍兵部卿の宮…信玄様の弟宮だから、信玄様と変わらずおっさんって事か。
あとは…恋文をくれた衛門の督…彼は頭中将の息子だっけ』

そして舞は内親王だった頃に父帝と話した、衛門の督の事を思い出す。

『なかなか情熱的な恋文をくれて、私、嫁入りするなら衛門の督のところが良いって、おとうさまに言ったんだよね。
でもおとうさまったら身分が低いって、最初から全く歯牙に掛けてくれないんだもん。
身分が今は低くても、いつかはあがるのにさ、今の事しか考えてないんだから、ほんとあんぽんたんなおとうさまだよ』

帝もこの娘にかかったら、あんぽんたん扱いされてしまっていた。

『そうだ、浮気するなら衛門の督にしようっと。
彼なら情熱的で強引に抱いてくれそう。
一晩中楽しめそうだしさ、信玄様と違って精力持続しそうだし』

勝手に浮気相手扱いされた衛門の督こそいい迷惑なのだが、舞には全くそんな思いは無く、ただ自分が浮気をしたくて、その相手に選んだだけなのだった。

さて、ではどうやって衛門の督に自分を印象付けようか。

舞は考え、間もなく、蹴鞠が自分の居る寝殿前で行われる事に気付く。

よし、この時、何とかして自分の姿を見せよう、と舞は頭を回して、猫を使おうと決め当日御簾を猫にからげさせ、露わになった自分の姿を衛門の督に見せる作戦を考える。

猫が思う通りに動いてくれるか心配だが、駄目なら自ら何とかしよう、と舞はにんまりした。
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