第23章 女三ノ宮の巻―信玄中将－＜R18＞

「ねぇ、早く支度してよ？貴方が出来ないなら、私が女房に言うわよ」

すくっと舞は立ちあがり、がしがしと大股で歩き、女房を呼び、酒の支度を言いつけた。

姫が立ち、大股で歩くとは、いったい朱雀帝はこの姫に何を教えたんだ？

「舞、貴女は父帝から何を学ばれましたか？」

信玄中将は頭が痛くなるのを我慢しながら、舞に聞く。

「えー？何も教わってないよ？
おとうさまからは好き勝手にやって良いって言われてるもん」

そして舞はものすごい事を平然と言い放った。

「あ、そうだ、ねぇ信玄様、私と寝たい？寝たいならシても良いよ。
私まだ経験ないけど、女房達から散々その話し聞かされてるんだよね。
だから興味はあるの。
でも内親王だから誰も手ェ出してくれなくてさ、早く処女から脱出したかったんだよね」

信玄中将は本気で倒れそうになった。

－何てェあけすけな姫なんだ。本当に内親王か？

「ちょっと、本当に内親王よ！
信玄様、貴方どんだけ内親王に夢持ってるのよ？」

「…ついていかれんよ…」

つい信玄中将から本音が漏れる。

それを聞いて舞はケラケラと高笑いする。

「ははは、バッカみたい、信玄様って。
今時の内親王がただおとなしいだけな訳ないじゃん。
私は処女だからまだマシなほうだけどさ、他の内親王なんてもっと乱れまくってるよ？」