第13章 葵の巻―光秀中将－＜R18＞

私を蕩けさせて。

光秀様にそんな事を口にして、お願いして－

全ての愛しい想いを込めて、光秀様の熱をからだの中に受け止める…



気が付くと、私は光秀様の腕の中にいたわ。

「舞、目が覚めたか」

光秀様は私の事を気が付かれ、声を掛けてくださる。

「あの…私…」

何が起きたかわからず、光秀様に伺うと、くくっと笑われて教えてくださった。

「ああ、舞が俺にもっと、もっと、とおねだりするから、おまえが気を失う程、俺を何度も注ぎ込んでやったのだ」

それを聞いて、私は恥ずかしくて俯いてしまったの。

「は…恥ずかしい…そんなはしたない事…」

「何故だ？俺は嬉しいぞ。おまえが俺をそれだけ望んだのだからな」

そう言って、光秀様は私の額に口付けして、甘く囁いてくださった。

「まだ時は有る。おまえに俺をまた注ぎ込んでやろう」

「えっ…」

「嫌になる程、愛を与えてやると言っただろう」

ああ。私達は、これから、たくさんの愛を紡いでいくのね…


＜葵の巻　終＞