戦国源氏物語-イケメン戦国と源氏物語の融合-〈改訂中〉
第13章 葵の巻―光秀中将-<R18>
後悔した事もあったけれど、やっぱり、やっぱり、お相手は貴方で良かったです。
「子も元気で乳母から少しずつ乳を飲んでいるようだな」
「さようですか。ようございました…」
「あの子は夕霧と呼ぼうと思うんだがどうだ?」
「夕霧。優美でたおやかで雅やかで、さぞ、将来父上に似た、女人を惑わせる殿御になりそうですね」
「お、言ったな」
光秀様は私の頬を人差し指でつんと突つき、軽く笑った。
産後の肥立ちもよくなり、私にようやく日常が戻ってきた。
ある夜、いよいよ光秀様は私の許へやっていらっしゃる。
私はふんだんに衣装に香を焚きしめる。
光秀様に喜んでいただけるように。
女房達もすっかり仲良くなった私と光秀様の事を喜んでいた。
貴女達の中には、お手がついているのもいるのでしょう?
意地悪く言いたくなるのを堪え、お越しになるのを、待つ。
そして、いつも以上に麗しい姿で光秀様がお越しになった。
「ようやく元気になったようだな、舞」