戦国源氏物語-イケメン戦国と源氏物語の融合-〈改訂中〉
第13章 葵の巻―光秀中将-<R18>
「そう、それで良いんだ。ありのままに、舞を俺に見せろ」
ようやく、私は、自分の殻を破れたかもしれない。
少し前まで、自分の殻にこもり、どなたも寄せ付けず、無表情でただ、周囲が全てを片付けてくれるのを黙って見つめていただけ。
今は自分の口で、自分の考えを少し言えるようになったわ。
「光秀様…」
私は思い切って、抱き締めてくださる光秀様にお願いをしてみる。
「どうした?」
「子が産まれましたら…」
「産まれたら?」
「はい…思い切り愛してくださいませんか?」
「…」
恥ずかしさを飲んで言った事なのに、返事がなくて、私は思い切って顔を上げて光秀様を、見た。
光秀様は驚いたような表情で、私を見下していた。
「当然、だろう。今度おまえを愛する時は…そうだな、おまえの口からうんとみだらな言葉を言わせてやる」
「…なっ!!」
光秀様からとんでもない言葉が出てきて、私は言葉を失う。
光秀様はそんな私をご覧になって笑われる。