第33章 誰が三成を連れて行く?
舞が問うと、家康は真っ先に口を出す。
「俺は絶対嫌です。
あいつと一緒に出掛けるのも嫌だし、甘いものも好みませんから」
「わかった、わかった」
秀吉は苦笑しながら言う。
「今度は俺が行くか」
「待って。秀吉さんや政宗が三成くんと一緒に歩いたら、お茶屋さんに着くまでに、町娘さん達がたくさんくっついていそうな気がする」
舞がありえそうな事を発言した。
「じゃあ、どうする。あいつ一人じゃ余計に行きそうにないぞ」
政宗が言う。
「私が連れていくよ。
私がついていれば、町娘さん達もとりあえず、ついてこないと思うし」
至極全うな事を舞が言い、結局他に案が無いのでそうする事にした。
「舞、悪いな。おまえに全部任せてしまって」
秀吉がすまないな、と舞に声を掛ける。
「ううん、気にしないで。三成くんの為になるなら、これくらいやるよ。
それにあそこのお団子美味しかったから、また食べたかったんだ」
満面の笑顔を見せる舞に、秀吉は声を掛ける。
「俺もその茶屋に行ってみたいから、俺とも行ってくれよな?」
「勿論だよ。秀吉さんにもお団子、絶対食べてみて欲しいな」
「そうか。そんなに美味いのなら楽しみだな」
秀吉も笑顔を返した。