• テキストサイズ

イケメン戦国 「めぐり逢い」

第32章 茶屋に行く


政宗は頷き、舞が感心したように言う。

「すごいね。
羊羹一つ売るのも考えて、一人でも多く買えるよう工夫してるんだね」



そして、片付けを終えた葉月は春に声を掛けた。

「春さん、栗の処理に入っても良いですか?」

「ああ、そうだね。頼んだよ」

その時、初めて、政宗と舞の事に気が付いた。

「えーと、政宗様と舞姫様、です、よね?」

「おう、おまえ、栗入り羊羹、よく考えたな」

政宗は声を掛ける。

葉月は少し笑って答えた。

「あんずが入るなら栗も入る、と思いまして」

内心は、現代なら栗羊羹はよく売られているから珍しいものではない。

よく考えた、と褒めてもらって、ちょっと罪悪感を持った葉月だった。

そして葉月は栗の処理があるから、と二人に挨拶を再度して、奥へ引っ込んだ。

「栗の処理は面倒だよな」

政宗は羊羹を切り分け、黒文字を刺し、切り口に見える栗をじっと見た。
/ 565ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp