第31章 4人で相談
政宗を捕まえた秀吉は、舞と三人で、また三成と葉月の事で膝を突き合わせる。
「おい、三成たちの事は、先日話した事で終わったんじゃないのか?」
いぶかしげな表情の政宗に、秀吉は憮然として言い放つ。
「全く終わってない。これだけ噛んだんだから、政宗にも協力してもらう」
「…まぁ、良いか。面白そうだよな」
どんな事も前向きにとらえる、政宗の良いところだ。
「それで、茶屋に連れて行くんじゃないのか?」
「それはそうなんだが…茶屋が問題なんだ」
「問題?」
以前秀吉と舞が、葉月の働く茶屋に三成を連れて行く、と話していたのを思い出した政宗が聞く。
が、秀吉がその働いている茶屋が問題だ、と言う。
「茶屋が名物を出したもんで大繁盛してるんだ」
「名物…あ、もしかして、あの羊羹か?」
さすが政宗。城下で何が人気か知っている。
「良くわかったな、その羊羹が売れすぎて、葉月は毎日死ぬほど働いてる」
「死ぬほど働いてるの?」
舞が驚いて聞く。