• テキストサイズ

イケメン戦国 「めぐり逢い」

第29章 秀吉の想い


「はい、様子を見に行かせた者によりますと、例のあんず入り羊羹がとても評判になって、お客が途切れないそうですよ。
その場で食することも出来ますし、持ち帰れるような販売もしているそうで、買って帰る人もいて、とにかく今、安土城下で一番評判じゃあないでしょうか。
秀吉様はご存知なかったですか?」

「ああ、俺は何も…光秀あたりが知っているかもしれないな。
明日、聞いてこよう」

「さようでございますか…おやすみ前に一献ご用意しますか?」

「ああ、すまないが頼む」

酒を用意してもらい、月を見ながら盃を傾ける。

空はうす曇りで月は見えない。

ふと、舞の暖かい笑顔を思い出した。

自分を呼び掛ける時の優しい声。

舞の甘い香りを思い出す。

そして、秀吉のからだがふわりと熱を持つ。

しかし、その想いに蓋をして、酒に紛らわせる―

それにしても竹の話しでは、葉月、あいつ、大丈夫なのか?
/ 565ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp