第26章 相談
「本当?良かった。
政宗に褒めてもらえれば、お茶の淹れ方も一人前になったってことかな」
「しょってるな」
政宗の仕方ないな、といった体の様子に、秀吉もからりと笑った。
「それで?何の悪巧みなんだ?」
茶托に茶碗を置いて、政宗は秀吉と舞の顔を見る。
「おい、悪巧みじゃないぞ」
秀吉が言う。
「違うのか?」
片眉をひそめて納得しがたい顔をする政宗。
「三成がどうこう聞こえたから、二人で三成を遊女屋に連れて行くのかと思ったんだが」
「遊女屋…違うよ!」
舞が赤くなって否定する。
「そこじゃなくて、三成くんを茶屋に連れて行くの」
訂正する舞の慌てぶりに内心ふっと笑い、
「茶屋?どういう事だ?」
と政宗は聞く。
「…葉月だ」