第24章 どう思う?
秀吉が戻ってきたところで、茶屋の手伝いのことをお願いに行く。
「秀吉様、お帰りなさい。
お願いがあって、お疲れのところお話しに伺いました」
「ん?どうした?」
刀を刀掛け台に置きながら、秀吉は、廊下に座って挨拶する葉月を見る。
「今日、お城から戻るとき、茶屋のおばさんに会ってきたんです」
「茶屋って、もしかして、木刀持ってたちまわりしたところか?」
「はい、そうです。
おばさん、突き飛ばされて腰を悪くして、お店を開けられなくて横になってました。」
「それは大変だな」
廊下に座る葉月を見て、秀吉は何を言うつもりだ、と、眉を少しひそめる。
「私、おばさんのところに手伝いに行きたいんです。
許可していただけないですか?」
「手伝い?ここに住んでここを手伝うのが不満なのか?」
葉月は慌てて両手をぶんぶんと左右に振る。
「いえいえ、違います。
そういうことではなくて、自活出来るようになりたいんです」
「…自活?」
「はい。このまま秀吉様のところにお世話になっているわけにも参りません。
自分で生活出来るちからをつけたいんです」
「それが茶屋なのか?」