• テキストサイズ

イケメン戦国 「めぐり逢い」

第23章 茶屋へ行く


「あんたは?」

問われて急いで答える。

「先日、こちらが武士の人に乱暴されたとき、手を出した木刀おんなです」

「…ああ、あなたね。どうしたの、いまさら」

「それより、どこか具合が悪いんですか」

「この間、突き飛ばされてね、すっかり腰を悪くしちゃったのよね」

あんまり動けなくてこの有り様よ、とおばさんは苦笑する。

「あの、そうしたら、私、お店を手伝わせてください!」

思わず身を乗り出して言っていた。

「…え…なぜ、あんたがここを手伝う必要があるの?」

「私、信じてもらえないけど」

と言って、ここに時を超えて飛んできたこと、今は秀吉様の御殿にお世話になっているけれど、自活するちからをつけたいこと、怪しまれていて完全ではないけれど、ようやく誤解が解けたことなど、延々と話した。

何故か、この人なら、という思いがあった。

長い話しを聞いてくれたおばさんは、ふうんと一言つぶやいた。

「つまり、どこか遠くから来たあんたは、武将のかたがたに怪しまれ、ようやく誤解が解けた。
そこで元に帰れないなら、自活する道を見付けないとならない。
私を手伝ってそれを覚えたい、で良いのかい?」
/ 565ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp