• テキストサイズ

イケメン戦国 「めぐり逢い」

第168章 三度目の夢の中


「それ、佐助から借りてくれたのか?」

「あ…ああ、舞様に話したら、すぐ佐助様とやらに話しをしてくださったみてぇで、用意してくれたんですぁ」

「じゃ、ちょっとそれ、貸してもらおうか」

紙束を富弥からもらうと、その場で座り込み、富谷は一枚ずつ式を素早く確認していく。

その紙を覗き込み、富弥は首を傾げる。

「何が何だか、さっぱり俺にはわからねぇや」

「あぁ…確認し終えたら説明するから、悪いが待っていてくれ」

ばさばさと次々に富谷が紙をめくる姿に富弥も近くに座りこみ、暇そうに富谷を眺めていた。

しばらくして富谷の手が止まった。

「ここか…」

式の違いを見付けると、胸ポケットに差し込んでいたボールペンを取り出し、弥生の紙に佐助の式を書き込んでいく。

その姿に富弥が覗き込み、墨をつけなくてもさらさらと文字を書いていくボールペンを見て驚いていた。

「何ですか、それ…墨をつけなくても、文字が書けるんですかい…!」

その言葉に富谷は一度手を止め、ボールペンと富弥を交互に見た。

「あぁ、ボールペンの事か。この中に文字が書けるように墨のようなものが入っているんだ」

簡単に説明すると、富弥はへぇと感嘆の声を上げた。
/ 565ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp