第156章 成の成長
成は寝返りを覚え、そうするとコロコロと転がって、気が付くと違うところへ移動する為、家族で家の中を追い掛けるようになってしまった。
「成が居ないー」
「ちょっと、こっちに居るわよ!」
目を離すと移動出来るのが面白いらしく、ころんころんと目が回らないのか、と思うくらいの勢いで転がり、行きたいところへ向かっていく。
「おとうさんが言ってくれたガード用品、買っておいて良かったね」
最低限入っては困る店と階段上は落ちてしまうので、ガードした途端の寝返りだった。
「成、待って!」
「ほげほげほげっ」
とにかく転がるのが早くて、葉月は最近追い掛けてばかりになってしまった。
「あー、つかまえた!」
ようやく抱っこすると、成は動きを止められたと怒る。
「ほげほげーっ」
「駄目だよ、おむつ取り換えようね」
動くのが楽しいので、おむつ交換を忘れる程になっている成に言い聞かせ、ようやく取り換える葉月は、交換して自分の目線に抱き上げた成に話し掛ける。
「ちょっと、成、動けて面白いんだろうけれど、あんまり転がってると、頭ぶつけてバカになっちゃうよ?」
「ほげぇ」