• テキストサイズ

イケメン戦国 「めぐり逢い」

第150章 佐助、三成に説明する


佐助が三成に声を掛け、三成も返事をする。

木陰に三人で座り、挨拶もそこそこに、三成がすぐ口を開く。

「葉月さんの事でしょうか?どうして戻って来ないのでしょう?」

珍しく焦りを見せる三成に、舞は内心驚く。

「落ち着いてください、三成さん。戻って来ないのではなく、戻れないのだと思います」

佐助が言うと、言葉の意味の違いに気付いて三成は絶句する。

「どういう…」

「はっきり言うと、開くはずのワームホールが開かないんです」

「開かないって…」

三成は問う。

「俺の計算では一度はワームホールが開いているはずだったんです。その時、俺は発生場所の近くへ行って様子を見に行ったんですが、天候は変わらず開いた様子も無かったんです。それでおかしいと俺は思い、その後も計算を続けてはいるのですが、正直一度予測が外れた事で、ワームホールが開く時期や場所がずれているか、もしかしたら開かなくなっているか…とにかく今迄俺が計算してきた式が通用しなくなっているようなんです」

佐助はあくまで落ち着いて、理解しやすく説明する。

しかし、三成には、それが開かなければ葉月が戻って来られないので、口調に焦りがにじむ。

「そうだとしたら…葉月さんには二度と会えないのですか?」

佐助はまゆを寄せる。

「はっきり言ってわかりません。おねえさんの弥生さんに全てを託してきました」
/ 565ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp