• テキストサイズ

イケメン戦国 「めぐり逢い」

第150章 佐助、三成に説明する


一方、軍議の終わった三成は、舞と城下へ来ていた。

「お珍しいですね、舞様が私をお誘いくださるなんて」

三成が隣でにっこりしながら言い、そして、ああ、と気付いたように続けた。

「そう言えば一度有りましたね。あれは葉月さんが茶屋で働いていて、私をそこへ連れて行ってくださった。その時祭りに行きましょう、と葉月さんを誘って…」

表情を強張らせ、三成は黙ってしまった。

「…葉月さん、なかなか戻ってきませんね…やはりご自分のいらした時代で過ごされるのが良くなったのでしょうか…」

つぶやいた三成の言葉に、舞は大きく息を吐いて言った。

「今から行くところで、佐助くんと待ち合わせてるの」

「…佐助殿…?もしかして葉月さんの事ですか?」

「そう、うまく私からでは話せないから、佐助くんが話してくれる事になったの」

「一体、どういう事ですか…」

疑問を頭に浮かべながら、しかし、三成の頭では何となく答えはわかっていて、わざとその答えに触れないようにしているのだった。

舞もはっきり答えられない為、曖昧な笑みを浮かべ、無言で二人は歩く。

そして待ち合わせ場所の小高い丘へ着くと、佐助が既に待っていた。

「佐助くん、待った?ごめんね」

舞が声を掛けると、佐助は眼鏡を押し上げながら首を横に振った。

「俺も今来たところ…三成さん、お久し振りです」
/ 565ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp