第131章 宴
秀吉が感心して言う。
「そういう事です。あの機械は電話以外にもたくさんの機能がついていまして、先程お見せした、葉月さんの動画もその一つです」
「他にどういうものがあるのだ?」
光秀も問う。
「この時代では使えませんが、全世界の情報を、あの機械で無論全てではありませんが、入手する事が出来ます」
「ほう…という事はあれでここにいながら、春日山の情報が得られるという事か」
片頬で笑みを浮かべて光秀は佐助を見ると、佐助は苦笑した。
「ありていに言ってしまうとそうなります。勿論春日山が絶対表に出さない事は得られませんが。逆を言えば春日山が安土の情報を、春日山に居ながら得られるという事です」
「ふん、そう簡単に情報を漏らしてたまるか」
秀吉が鼻息荒く言うが、佐助はさらりと伝える。
「それが簡単に漏れちゃうんです。一人がある事を言うと、その情報はあっという間に世界を巡ってしまう。使いどころを間違えると、人に見せたくないものや見せられないものまで、世界に出回ってしまうのです」
「何か、こえぇな、それ」
政宗が再度口を開いて、佐助が話す。
「でも、とにかく気を付けて使えばとても便利なので、規則に則って使うのが重要です」
「ふーん、どこの時代でも規則はあるんだな」
秀吉が感心して答えた。
「むしろ現代のほうが、規則にがんじがらめになってるよね?佐助くん」
舞が信長に酌をしながら言う。
「まぁ、そうかもしれないね。日常について細かい規則があるし」
佐助が眼鏡を掛け直して言った。
「現代とやらはめんどくさそう」
ぼそりと家康がつぶやいた。