第131章 宴
六人の武将と佐助に舞の八人で、静かでゆったりとした宴が始まった。
佐助は秀吉から酒を注がれ、「あの豊臣秀吉さんから注いでもらえるなんて」と恐縮しきっていた。
舞も信長の近くで、信長に酌をしながら、政宗が作った料理を口に運んでいた。
「お、舞、食べてるか?たくさん食べろよ?」
政宗から声を掛けられ、舞は答える。
「うん、政宗の料理はやっぱり美味しいね!」
「佐助もたくさん食べろよ?」
続いて政宗は佐助にも声を掛け、酒を口に運んでいた佐助は急いで政宗にも答える。
「ありがとうございます、いただいてます」
政宗は二人からの返事を聞くと、満足気な笑みを浮かべた。
「佐助、先程の三成に渡していたあれは、本当は何なのだ。具体的に聞いておきたい」
信長が声を掛け、佐助は杯を置いて信長のほうへからだを向けて話す。
「あれはスマートフォンと言います」
「すまー…」
家康が口ごもる。
「スマートフォン、です。本来の機能は電話と言って、お互い離れた場所に居ても、あの道具を使う事で直接話す事が出来ます」
「お互い離れた場所でも、直接話せるのは便利だな。戦の時、他の場所にいる者達とやり取りが出来るって事だからな」