第126章 姉妹の会話
「え…そうかな…でも言われてみれば、確かに性格変わったかな?」
「つまりもともとは大人しくなかったって事か。戦国時代に行って本質が表に出てきたんだろうね」
弥生に言われて、そうかな、と葉月は首を傾げた。
「葉月は戦国時代でもそんな感じだったの?」
弥生は椅子に座ったまま伸びを大きくし、葉月に聞いた。
「そんな感じって…どういう事?」
聞かれた内容に戸惑う葉月。
「つまり、今みたいに我儘で幼稚だったのかって事」
「そうでもないよ?あっちで羊羹作ったり、料理作ったりもしていたもん。
あ、私の作ったあんず入りの羊羹を茶屋で作って売ってるんだよ、大人気なんだから!」
えへんと胸を反らして自慢する葉月に、意味がわからずまゆをひそめる弥生。
「お茶屋さんで働いていてね、そこであんず入りの羊羹作って売ってるの。
すっごく評判良いんだから」
「茶屋って何してるところ?」
「あ、今で言うカフェみたいなものだよ。お茶とお団子やおまんじゅうを作って売って、そこで座って食べられるんだ」
「ふーん、その茶屋とやらで、羊羹作って売ってたんだ」
「そうなの、春さんっておばさんがやってるお店でね、私が妊娠しちゃったし三成様と結婚するために豊臣家の養女になって嫁ぐから、武家のしきたりを覚えなくちゃならなくて、他の人を雇ってその人に作り方を教えたんだけどね」