第124章 3対1の密談
弥生に言われ、佐助もわかりました、と頷く。
「便箋と封筒もパソコンと一緒に持って行くわね」
そして、ファミレスを出て、舞と佐助をマンションへ送る。
「じゃあ早めにパソコン持ってくるから」
弥生は佐助に言い、舞におやすみなさい、と挨拶し、車を出発させた。
二人の姿が見えなくなると、弥生は改めて葉月に言う。
「あんたのおなかの子、本当に石田三成の子なのねぇ…」
「だから言ったじゃない。あの、この間の変な絵と違うからね。
三成様、あんな変なおっさんじゃないからね。すごくかっこいいんだから!」
「あー、わかった、わかった。ところで今日検診だったんでしょ?おなかの子は順調なのね?」
「うん、逆子だから横向いて寝なさいって先生が言ってた」
「…は?逆子!?」
葉月の呑気な発言に、弥生は驚いて、運転をしながら叫んだ。
「うん、でも順調だって」
「葉月、あんた、バカじゃないの?逆子だと戦国に戻れないよ」
おなかの子が逆子なら、産むまで戻れないと弥生は気付く。
「どういう事?おねえちゃん?」
「逆子は戦国時代で産めないよ。下手すりゃあんたもこどもも死んじゃう」