第124章 3対1の密談
佐助は4年も過ごした戦国にすっかり馴染んでしまっているため、ファミレスの味が濃すぎて口に合わず食べるのに苦労していた。
「白米だけは、本当に美味しいですけどね」
佐助の言に、舞と葉月は大いに頷いた。
それでも何とか食べ終え、佐助は懐から文を取り出し葉月に渡した。
「三成さんからの文を預かってきたんだ」
「三成様の!?」
「くずし字が読めないだろうからって、一文字ずつ離して書いてくれたみたいだよ」
『葉月さん』と宛名が書かれた切りひもをゆっくりと外し、文を広げる。
一文字一文字を真剣な眼差しで、ゆっくりと葉月は読む。
「三成様…」
読みながら、ぼろぼろと涙を流す葉月に、隣の席に座る弥生は慌ててタオルハンカチを葉月に渡す。
葉月は文を横に置くと、もらったタオルハンカチで涙を拭きながらべそべそし出し、舞と佐助は顔を見合わせる。
「会いたいよぅ…三成様…」
「…何て書いてあったの?葉月?」
弥生が問うと、葉月は文を舞と佐助に、読んで良いと渡す。
二人が文を読み、佐助が弥生に説明した。