第116章 佐助、安土武将と語る
「はい」
佐助はその場で正座し、話し出す。
「お二人がどこへ行ったかについて、それは、現代に戻ったのが正しいです」
「なんでおまえが知っている?」
光秀が問うと、佐助は光秀を見て返す。
「それは、俺も同じ時代から来た者だからです」
「おまえも!?」
秀吉が驚いて声をあげる。
「はい、俺は舞さんと同じ場所に居て、一緒にこの戦国に飛ばされました。
ただ俺のほうがこの時代に4年程先に飛ばされましたが。
再会したのは、舞さんがこちらに飛ばされたあの日、本能寺にて、です」
「飛ばされる、と言っているが、おまえ達と同じ場所に他の者がいたら、もっとこの時代に来たものがいたのか?」
「勿論そうかもしれません。ただそれを知っていたのは正確に言うと俺だけで、舞さんは巻き込まれたというのが正しい言い方です」
「それじゃあ葉月は?」
更に秀吉が問う。
「正直葉月さんのはわかりません。でも同じように葉月さんがその時居た場所に、この時代へ飛んでしまう事象が起きたという事でしょう」
「貴様は飛ばされるのを知っていた、と言うが、何故貴様だけ知っていたのだ?」