• テキストサイズ

イケメン戦国 「めぐり逢い」

第96章 月代


「葉月様、このような事をされては困ります」

月代はぶすりとした口調で言う。

「私が貴女に話しがあるから良いでしょう?」

仕事を理由に去られる前に、急いで葉月は口を開く。

「月代さん、貴女、三成様が好きなのでしょう?」

月代からすれば一番言われたくない相手から、一番言われたくない事を言われた。

「…何をおっしゃるのですか?葉月様でも、言って良い事と悪い事がありますよ」

かなり憮然とした様子で月代は言う。

「だって貴女の様子を見ていればわかるよ。
でも。
だからって他の同年代のおんなの人全員に、そうやって敵意の目を向けてるの?」

「…何の事でしょう?」

「貴女、ものすごい冷たい表情してるんだよ、わかる?
私にその表情するのは構わないけれど、他の関係ない同年代のおんなの人にまで、そういう顔をしちゃ駄目だよ」

「…同情ですか?」

怒りを含んだ口調で月代は言うので、急いで葉月は言う。

「そうじゃないの!貴女が三成様を好きなのは構わないの!
でもその事で、同年代の女性を全て敵視して、冷たい表情で対応していたら損でしょう?
『好き』という感情と、人に接する態度は別にしたほうが良いよって言ってるんだよ」

月代はそう言われて、両手を頬に当てた。
/ 565ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp