• テキストサイズ

イケメン戦国 「めぐり逢い」

第89章 二人の正体


「襖の開け閉め…」

「舞様も御殿に行かれたら、葉月さんの成果を見て差し上げてくださいね」

「…う、うん…」

どれだけ厳しい指導を受けているのだろう、舞は自分が該当者でなくて安心した。

『でも、もし、私もどなたか武将様と結婚になったら、同じようにしごかれるのかな…』

ふと、自分も同様の身になってもおかしくない、と気付く舞だった。



数日経って、舞は秀吉の御殿へ葉月を尋ねる。

やはり織田家ゆかりの姫君がいらしたとあって、こちらが優先となり勉強は中断となった。

舞が入っていくと、葉月は深々と頭を下げ挨拶をした。

「いいのよ、頭をあげて、葉月さん。今日はお祝いに来ただけだから」

「…お祝い…?」

顔をあげてぽかんとする葉月に、舞は微笑んで言う。

「三成くんと結婚するんでしょう?それをお祝いにきたのよ」

「あ、そうなのですね、わざわざありがとうございます」

舞に座ってもらい、お茶を丁寧に淹れて葉月は出す。

「ありがとう」

礼を言って、ふと、部屋を見回して、舞はドキリとした。
/ 565ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp