第81章 覚えていない朝(R15)
「さぁ、何を考えてたのか教えてくれますよね?」
「…朝の三成様は危険です」
渋々葉月は言う。
「朝の私が危険?とは?」
「だって…昨日もですけれど、寝起きの事覚えてないでしょう?」
「確かに覚えてませんが…そんなに私は葉月さんに嫌な事をしましたか?」
首を傾げながら三成は問う。
「いえ、してませんけど…むしろ…」
「むしろ?」
「可愛い姿や、その…愛されてるなぁって思います…」
顔を赤くしてそのまま葉月は、三成の胸に顔をうずめた。
「愛してますよ?」
三成からさらりと当然のように言われ、葉月は顔をあげる。
「葉月さんを愛してますよ、私は」
優しい三成の表情にどきりとしつつ、葉月も抱き着き、言う。
「わ…私も、三成様を、愛してます…!」
「同じですね、良かった」
三成は笑みを浮かべると、二人は、何度も口付けを交わした。