第65章 真実を秀吉と三成に
「それは家の鍵です」
「鍵か…見た事ない形をしているな」
「これも見てください」
竹に見せた時と同じように、手帳を開き、プリクラを見せる。
「葉月さんが紙の中に!」
三成も素直に驚きの声を上げる。
「500年後にはこういう事も出来るようになっているんです」
他にペンを出して、紙にさらさらと書いてみせ、筆のように墨を使わない作りに驚かれ、小説を見せ、現代の文字と本の装丁や色が全く違う事に二人は目を丸くする。
さすがにスマホは充電が切れていて、起動が出来ず、本体そのものが珍しいものとして見てもらうだけに留めるしかなかった。
「じゃあ、木刀は?」
秀吉の疑問に答える。
「あれは剣道と言って、本来は竹で出来たもっと軽い刀で対戦します。
木刀はあくまで以前お見せした剣道形に使うので、人と対戦するものとしては使いません」
「じゃあ、料理は?」
「ええ、調味料がこの時代では使われていないものが多くて、何とか似たものでやりくりしてますし、材料によっては下ごしらえが違うものもあるんです。
それが調理法が違うという事になっているのだと思います」
「…道理で料理を作らせたら、味付けからして違うはずか…」