第65章 真実を秀吉と三成に
夕餉の後、秀吉に呼ばれて二人は秀吉の部屋へ赴く。
「葉月さん、それはどうしましたか?」
葉月は竹に説明したように、二人にも未来のものを見せるつもりで自分のかばんを持っていた。
「後でわかります…」
それだけ言い、三成はその葉月の様子に首を傾げる。
「秀吉様、失礼します」
襖を三成が開くと、秀吉が待っていた、とばかりに笑みを浮かべる。
「待っていたぞ、入れ、入れ」
「失礼します」
葉月も挨拶をし、秀吉の部屋に踏み入れる。
「よし、まず俺から話すが、三成からもうあの件は話したか?」
「はい、お話しはしました」
「じゃあ早いな。葉月、信長様からお許しが出た。
俺の養女になって豊臣の姫として、三成の許へ輿入れだ」
「は、はぁ…輿入れ…」
「どうした?嬉しそうに見えないな」
「いえ、えーと、急激な展開に頭が追い付いていきません…」
秀吉は一笑し、三成は隣に座る葉月の手を握って言う。