第64章 お出迎え
「はい、どうですか?竹様は良く出来てると褒めてくださったのですが」
「ええ、とても美味しいですよ。
葉月さんが私のところに来てくださったら、毎日美味しい食事が出来そうですね」
「え、えーと、それはまだ後の話しですよね?」
三成の御殿に移してやりたいが待ってくれ、と今朝、秀吉から言われたばかりだ。
「秀吉様が信長様に、私達のことを話してくださったのです。
すると、信長様は葉月さんを秀吉様の養女にし、豊臣の姫として私のところに嫁がせれば、とおっしゃったのです」
「私を…豊臣の…姫…秀吉様…の…養女…」
葉月は何を言われているのかわからず、箸を持ったままぽかんとして言われた事を反芻した。
「豊臣の姫…私が、ですか!?」
ようやく飲み込めたらしい葉月は驚いて叫ぶ。
「そう、それなら私のところに問題無く来ていただける」
三成はにこにこしている。
「私が…豊臣、の…」
現代から飛んできて、あまりな環境の変化に葉月はただただ驚いていた。