第59章 朝を迎えて
「…その笑顔は反則です」
横を向いた三成にどうしたのか、と葉月は聞くが、三成からは意外な言葉がかえってきた。
「は?」
「その笑顔は可愛すぎます。
朝からその笑顔は離れがたくなるので反則です」
「そ、そんな事を言われても…」
困り顔の葉月を見て、三成はふふと反対に笑い、匙を再度持つ。
「冗談ですよ。さぁ、早く食べてしまいましょう」
「…三成様…ひどいです…」
恨めし気なまなざしで三成を見る葉月に、三成は嬉しくてならない。
「貴女を早く私のものに出来て良かった」
「…もう、三成様…」
葉月は赤くなって三成を睨んだ。