• テキストサイズ

イケメン戦国 「めぐり逢い」

第59章 朝を迎えて


「今日は」

三成は話し出す。

「はっ、はい」

三成の言葉を聞き漏らすまいと匙を置いて、葉月は三成を見る。

「私は軍議がありますので、この後一度自分の御殿に戻り、支度をして城へ参ります。
軍議が終わり次第、また自分の御殿に戻ってから葉月さんのところへ参りますが、伺える刻限がはっきりしませんので、夕餉は召し上がっていてください」

「そう、なんですね、わかりました」

葉月は夕餉の支度を手伝って、自分の作ったものを食べてもらいたいと思っていたので、ちょっと声に張りがなくなる。

「どうしましたか?」

「あ、え、と…夕餉の支度を手伝うので、私の作ったものを三成様に食べていただきたかったな、と思いまして…」

三成はふわりと微笑み、では、と言ってくれた。

「貴女が作ってくださるとわかっているなら、待っていて一緒に食べてくれますか?」

「勿論です!」

「では早く戻れるように努力しますね」

「はい」

ふわんと笑顔を見せる葉月に、三成は目元を染め口元を手で覆い、横を向く。

「…三成様?」
/ 565ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp