第49章 富弥(R15)
富弥の口調が急に深く暗くなる。
その口調の変化に、葉月はぞわりと神経を逆立て、心の中で危険信号を発する。
「離して…ください…っ」
もがく葉月を全身で富弥は抑え込み、首筋に唇を這わす。
ぞわぞわした気持ち悪い感触を首筋に感じる。
嫌だ、三成様の時と違う…
「…やめて、ください…っ」
「やめねぇよ。こんな極上の女、誰が離すか」
富弥の声が今迄と違い、下卑た色を持ち始める。
「富弥さんっ、お願いっ、離して…っ」
葉月は必死で富弥から逃れようとする。
富弥は、逃れようとする葉月を、どこかの屋敷の壁際に追い込み、逃げられないようにすると、葉月の両足の間に自分の片足を強引に入れる。
「離してっ、やめて…っ」
抵抗し続ける葉月に、富弥はせせら笑い、葉月のからだの中心に触れようとする。
「大人しくしろ。おまえを快感の絶頂へ追い込んでやる。
俺から離れられなくしてやるよ」
「いや…っ、触らないで…っ」
葉月は必死に抵抗するが、男女のちからの差でちから負けする。