第40章 秋祭り
秋祭りの広場へ到着する。
櫓を組んだ中央でお囃子が楽しそうに祭りを盛り上げる。
周囲は現代と変わらないような夜店が出ていた。
「わぁ!」
思わず声を上げる葉月。
「楽しそう、ですね!」
「歩いてみましょうか?」
「はい!」
喜ぶ葉月は三成と手をつないだまま、二人は夜店を賑やかす。
「何か欲しいものがあったら言ってください」
「はぁ…ありがとう、ございます…」
夜店に気を取られ、生返事をする葉月。
すると、三成は繋いでいた手を離し、その手を葉月の腰に回した。
「…三成、様?」
手を離されたと思ったら、その手が腰に回ってきて、三成と密着するようになり、葉月は驚く。
思わず三成の顔を見上げると、三成は葉月をじっと見ていた。
「夜店に気を取られて、迷子になりそうですね」
「…ごめんなさい」