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既知ですが、あれから私は諜報員です。

第2章 2人で乾杯


「何してるの!?」


「はい、じゃあこれティナ飲んで
気分良くなるから」


話の流れが全く理解できない
要らないって私言ったよね?


「私が誰かに惚れてどうするの」


「だって、そうでもしないと
自分からキスだってしにいかないでしょ」


レンがニヤリと笑う
仮に今飲んだとしてら
目の前のレンにキスすることになるけど
自分からキス

…自分からキスねぇ
2年前の思い出したくない記憶が蘇る
ホールさんに自分から…

いや、あれは仕方がかなった
そうしなきゃ、ホールさん死んでた


「そうだね
自分からキスなんてしないし
そもそもキスした事ないしね」


そう言ったものの
レンは私の一瞬の変化を見逃さなかった


「ティナ、嘘ついてるでしょ」


普通なら絶対バレないのに
長く一緒にいるレンにはこの有様


「いや、だってあれは
生き延びるためにやるしかなかった」


「そんな…
僕、ティナはファーストまだだと
思ってたのに…

相手は誰
仕事中、ターゲットに?
それとも、調査偵察班の誰かにに?」


レンは関係ないじゃん!
なんで私のキス事情探ってくるの!?


「へぇー… 調査偵察班の誰かか」


しかもずかずか見破ってくるし!


「ねぇ、誰とどんなキスしたの
詳しく教えてよ」


レン、目が怖いって
レンみたいな美人が怒ると
迫力があるからやめてほしい


「だから、あれは死ぬかもしれなかった
仕方なく気絶している人に
口移しで苦薬食べさせただけ!」


「苦薬の口移しって…
結構、濃厚なキスになるじゃん
待って、本当に相手誰なの」


あ〜、もう!
こんな雰囲気になるために
ディナーを食べに来たわけじゃないのに!

目の前のレンから
何故か殺気を感じる

え〜… なんでこうなるの…


すると、その殺気が
どんどん強くなっていく
威嚇程度の殺気が
本当に人を殺しかねないくらいに


え?そんなに?
どうしてそんなに…?


そして、どんどん殺気が
大きくなっていく

…おかしい

もしかしてこの殺気はレンじゃなくて
別の誰かだとしたら…



「みんな!伏せて!」


私は大声でディナー中の客
ウェイターに向けて叫んだ

すると…


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