第1章 日常/鬼灯の冷徹/白澤/裏/対モブ女
思い出すのは深夜の事情だ。行為の最中、広がった長い髪は乱れに乱れこちらの思うがままだった。白澤の背に腕や脚までを回し涙目で自身を求めてきた雌の様を思い浮かべるだけで 下半身はめりめり熱を振り返す。
湧き上がる衝動のまま、女体を開かせ己の欲望を突き刺してやりたい。そしてその後は おかしくなる程イイ所を攻めぬいてやりたくなる。最後は幾度かの絶頂の後、くたりと力を失った身体の奥の奥の方へ 自身の白濁液をたっぷり注ぎ込んでやりたい。
頭の中ではっきりとそんな事を思いながら、白澤はゆるりと舌を出す。赤い舌先は挑発するように、ふっくらした女の唇を下から上へ ちろりと舐め上げた。
「……白澤様?」
「夜も可愛いけど、寝起きもいいね」
「えっ…や!化粧とかちゃんとしてないし、それに」
「ダメだよ 隠しちゃ」
抵抗する両手をそっと押さえつけてみる。かあと熱を増す女の瞳は実に素直で可愛らしかった。
百戦錬磨とは言い難いが相当な手練れである事は確か。経験値こそ実力で つまりはここからが腕の見せ所という訳だ。
時折見つめ合いながら、耳を撫でたり頰に触れたりと初めは優しくいじらしく。ほんのり開かれた女の口唇より舌を進めて 歯茎の際を焦らすようにゆっくりと這ってゆく。次第にそれは深くなり 白澤の濡れた舌は女のそれに絡みつき何か別の生き物のように女の口内を侵食し、強い興奮と快楽を植え付けてゆく。
「んっ……ふぁ、っ」
「気持ち良くなってきちゃった?」
もちろん、こういうコトをされれば女性という生き物はすぐに理性を乱してしまうのも想定の範囲内だ。もう少し盛り上げても良いのだが件の通り、今朝はやや時間を巻いて進めてもバチは当たらないだろう。
乱れた女の着物を左右に開けば、曲線の深い美しい身体はすでに男を欲しいやらしくヒクついていた。右手を女の秘所へ伸ばす、想像以上に潤う愛液の感触は 興奮物質をどくどく分泌させる。自身の雄の先端に一気に熱が集まってくる。
指の腹で掻き出すように そっと秘部を撫でてみれば、喘ぎは高さを増す一方だった。
「はぁっ、あんっ 白澤さま…っ」
「んー?」
「焦らさ、ないで、っ」
この展開は実に愉快で白澤の口元が穏やかに不敵めいた。どうやらこの女も大概なようだ。左手が勝手に伸び、女の柔らかな片手に自身の欲棒を握らせてやった。