第3章 御対面
とりあえず助かったのだが、
果たして未来へ帰れるのか…
色々と頭の中で考えていると
「 …秀吉そこで一人で座ってないでこちらに来たらどうだ。」
ニヤリと光秀は何もかも
見透かしたように笑う。
「 …っ! お前のその見透かしたような態度には腹わたが煮えくりかえる!」
「 俺はただ思った事を口にしたまでだ。」
「 …くっ!」
そんなやり取りが真横で繰り返される間に
家康が湯呑みと薬を持って帰ってくる。
「 あらたこれを飲んで。」
渡された薬を口に入れ、白湯で流し込む。
『 苦いな…、』
「 苦いって言いながらも、お前って本当に表情崩れないな…。」
『 よく言われる。』
政宗の言葉は現代でもよく言われて来た。
あらたは何を考えているかわからないと
「 ですが、秀吉様と政宗様の様に城下に行けば沢山の町娘に声を掛けらること間違いなしです。」
それはお前だだろうと言いたくなるような
可愛い笑顔で話す三成の言葉に
俺自身、それは無いと思った。
「 確かに俺には及ばないが、あらたはいい男だよな。女中が騒ぎそうだ…そうだ、安土に住むなら着物も仕立てないとな。」
顎に手を当てながら
じっと上から下へと見る政宗に答える。